Skip to main content

Lady Wynwood #7 early release Kickstarter

I worked on my first Kickstarter and it got approved! It’s for the Special Edition Hardcover of Lady Wynwood’s Spies, volume 1: Archer and the release of Lady Wynwood’s Spies, volume 7: Spinster. I contacted my graphic designer about the Special Edition Hardcover of vol. 1: Archer—it’s going to be SO beautiful! The Kickstarter focuses on the Special Edition Hardcover, but it’ll also include vol. 7: Spinster so that it’ll sort of be like a launch day for vol. 7, too. A third special thing that’ll be in the Kickstarter is Special Edition Paperbacks of all the books in the series. They won’t be available in stores, just in the Kickstarter (and later, from my website, and also in my Patreon book box tiers if I decide to do them). The Kickstarter is not live yet, but you can follow it to be alerted when it has launched. (You may need to create a free Kickstarter account.) Follow Camy’s Kickstarter

ひとり寿司第17章パート4




「ひとり寿司」をブログに連載します!


ひとり寿司



寿司シリーズの第一作

キャミー・タング

西島美幸 訳

スポーツ狂のレックス・坂井 —— いとこのマリコが数ヶ月後に結婚することにより、「いとこの中で一番年上の独身女性」という内輪の肩書を「勝ち取る」ことについては、あまり気にしていない。コントロールフリークの祖母を無視するのは容易だ —— しかし、祖母は最終通告を出した —— マリコの結婚式までにデート相手を見つけなければ、無慈悲な祖母は、レックスがコーチをしている女子バレーボールチームへの資金供給を切ると言う。

ダグアウトにいる選手全員とデートに出かけるほど絶望的なわけではない。レックスは、バイブルスタディで読んだ「エペソの手紙」をもとに「最高の男性」の条件の厳しいリストを作った。バレーボールではいつも勝つ —— ゲームを有利に進めれば、必ず成功するはずだ。

そのとき兄は、クリスチャンではなく、アスリートでもなく、一見何の魅力もないエイデンを彼女に引き合わせる。

エイデンは、クリスチャンではないという理由で離れていったトリッシュという女の子から受けた痛手から立ち直ろうとしている。そして、レックスが(1)彼に全く興味がないこと、(2)クリスチャンであること、(3)トリッシュのいとこであることを知る。あの狂った家族とまた付き合うのはごめんだ。まして、偽善的なクリスチャンの女の子など、お断り。彼はマゾヒストじゃない。

レックスは時間がなくなってきた。いくら頑張っても、いい人は現れない。それに、どこへ行ってもエイデンに遭遇する。あのリストはどんどん長くなっていくばかり ——

過去に掲載済みのストーリーのリンクはこちらです。

***


**********


レックスはビーチが好きだったが、砂は嫌いだった。砂だらけになる。今もそうだ——靴の中や靴下の中、そしてショーツのウエストバンドとスポーツブラの中にまで入ってくる。

そして、なぜこれほどバカなのか、彼女はバレーボールのドリルをやり続けた。

いや、バカではない。熱心なだけだ。トライアウトに呼ばれると仮定して、ワサマタユに入るという目標に集中する必要があった。もっとシェイプアップしなくては。

昨日のランチに食べた香港スタイルのヌードルは、本当に無駄だった。

横方向のシャッフルを終えてストレッチ、息が切れる。近くのビジネスパークから吹いてくる風が涼しく、屋外のバレーボールネットが揺れていた。日光のために砂が温かくなり、トースターオーブンのように熱を発散させていた。

レックスは、ネットでブロッキングのドリルをしようと準備した。天候にさらされているこの古いネットは、そのビジネスパークにある会計事務所が提供してくれたもので、二つのポールの間で垂れ下がっていた。レックスにとっては十分だ。しゃがんで、ジャンプした。

ネットが肘にピシャッと当たった。(イタッ!)ズキズキする痛みが腕を伝って降りてくる間、彼女はじっとしていた。一時間前の護身術クラスの時に、もっと注意していれば——打撲が彼女のパスに影響しない限り、大丈夫だ。

声が聞こえてきたために、ためらった。背筋が硬くなった。

広い駐車場では、アジア人、インド人、白人が混じった三○代の男性のグループが、サンドバレーボールのコートに向かっていた。いや、近くのバスケットボールのコートの方だ。

そのほとんどが、ショートパンツとスニーカーという服装だったが、ビジネスカジュアルのスラックスとポロシャツの人が数人いた。夕方、その辺りにいる人を適当に集めてやる試合だから、多分会社の同僚だろう。気にすることはない。

レックスの方をチラチラ見ている人がいた。それは本当に何の意味もないことだろうか?

(やめよう)

(沢山いる。群集心理というものがあるのだろうか? ニューズウィークにも昔そんなことが書いてなかったか?)

(気にしすぎだわ)

レックスは一人だった。

(バカげてる)

車に乗って、そこを離れた方がいいのではないだろうか。

(トレーニングしなきゃ、何の害もない人たちなんだから)

レックスは深呼吸をして、灰色でボロボロのネットを見つめた。彼女はなんて無力なのだろう。

深くかがみ、三回続けてブロックの動きで飛び跳ねた。一歩横にダッシュし、また跳んでブロックを三回。それをネットの終わりまで続けた。

ポールのそばに立って息を吸った。ネットは金属のポールに当たってはためきながら、静かに響く音を立てている。その男性グループはバスケットボールのコートに着いて、ストレッチを始め、フリースローの練習をしている。しゃべる声はほとんど聞こえてこない。温厚そうな冗談や、やじぐらいだ。

だから、レックスはリラックスした。彼らは、彼女の兄、男性のいとこや友人のように見えたし、そのように聞こえた。昔はよく、男性のいとこたちがキャンベル公園で集まってゲームをしたものだった。レックスは自分も入れて欲しいとせがみ、彼らをやり込めたっけ。

駐車場での動きが目に留まった。

長身で髪の毛がぼさぼさの白人男性——木綿のボタンダウンシャツとスラックスは、一日の仕事の後でシワシワだ。レックスをじっと見ていた。

首から腰まで降りてきた乱暴な震えを隠そうと、目が固まった。

知り合いではなかった。細面の顔と不揃いの髭は、レコーディング・アーティストのデイビッド・クラウダーを思い出させたが、多分そのビジネスパークのテック会社で働いているのだろう。アインシュタインのようなIQと博士号を二つ持っていても驚くことではない。何故、レックスを見つめ続けているのだろうか。

レックスは、向こうまで歩いていって、面と向かって言おうかと考えた。勝手に女性をジロジロ見続けるなんて、許されるものではない。口を閉じ、砂のコートを出た。

車の警笛。SUVが視野に飛び込み、砂のコートの近くにとまった。心臓が一瞬ドキドキしたが、出てきたのはエイデンだった。何故だろう、早い心拍数はおさまらない。

ミスター・サンタクルーズとの喧嘩を始める必要はなさそうだ。「何してるの?」手で日の光をさえぎった。

「やっぱり、ここにいたんだね。スタンフォードのバレーボール・クリニックでさ、ここでドリルをやるのを勧められたんだ。日系リーグの選手もこのコートのことを言ってた」

「うん、タダで使える砂のコートってあんまりないからね」

「僕も入れてもらっていい?」

ダメな理由があるのだろうか? もっと長く、もっと激しいトレーニングができるかもしれない。そうすれば、最高のコンディションでトライアウトに臨めるだろう。「ウォームアップして始めるわよ」

砂の上でダッシュ、ブロック、アタック、飛び込みのドリルを一時間やった。エイデンは、スタンフォードのバレーボール・クリニックで覚えた新しいドリルを知っていたので、レックスもさらに頑張った。クタクタになったが、終わった後の気分は最高だった。

砂のコートとの境界になっている草の上に座り、水をがぶ飲みして、顔を流れる汗を拭いた。エイデンの優れた肺活量は尊敬に値するものだった——レックスの方が苦しそうに呼吸をしている時もあった。そういえば、走るのが趣味だと言ってたな——

「新しい仕事はどう?」エイデンは素足から砂を払い落とした。

首の付け根のコリコリが硬くなった。エイデンは、彼女がキンムンと話していたときに、彼女の仕事のことを聞いていた。「まあまあよ」いつ言われても不思議ではない……(チケット取ってくれない?)

「エンジニアリングとは違うだろうね、絶対」

「そうね」

エイデンは彼女の目を真っ直ぐに見た。「君や僕みたいにラッキーな人は少ないよ。大好きなことを仕事にしていて、それがうまくできる」

エイデンの眼差しは温かみがあり、理解力があるように見えた。レックスは元気が出て、同時にリラックスしてきた。首のコリコリはなくなってしまった。「そんなに理学療法(PT)が好きなの?」

彼はうなずいた。「忙しいよ。膝の手術をした患者がトレッドミルでジョギングするのを見て、手根管の患者がジムマシーンでウエイトを上げるのを見る」

レックスにとって、PTは癒しではなく、負傷を連想するものだった。「素敵ね」

「君は一日中、スポーツの話をしていられる。まるで、君のために作られた仕事だよね」

その通りだった。レックスは初めて、最近起こった人生の紆余曲折の中に、神の御手を垣間見た。神様と会話をする時間をあまり取っていなかったのだが、それでも神様は働いてくださっていた。不思議だ——その御手の中にあるという安心感と同時に、思っていたほど自分は自立していないし、主導権を握ってもいないという不安を感じた。

あっという間に三○分以上話していた。レックスは不承不承うちに帰ることにした。引越しの準備をしなくてはならない。色々と物が多すぎるので、早く始めるに越したことはないだろう。

エイデンに手を振って、車が動き出した後だった。彼がチケットのことを一言も持ち出さなかったことに気がついたのは。

携帯が鳴った。うちからだ。「お父さん?」

「ああよかった、つながって。レックス、不動産屋と話したところなんだ」

「もう売れたの?」

「それだけじゃない、指し値もすごくいいんだ」

「よかったわね、お父さん」もっと嬉しそうに思わせようと頑張った。

「なんだが、買い手はエスクローを早めることを要求してるんだ」

「どういうこと? 早めるって」

「申し訳ない、レックス。二週間で出ていかないといけない」

***

電子書籍
アメリカKindle
日本Kindle
Apple Books
Kobo/Rakuten
Google Play
印刷本
アメリカAmazon
日本Amazon

Comments

Popular Posts

Tabi socks, part deux

Captain's Log, Stardate 07.25.2008 (If you're on Ravelry, friend me! I'm camytang.) I made tabi socks again! (At the bottom of the pattern is the calculation for the toe split if you're not using the same weight yarn that I did for this pattern (fingering). I also give an example from when I used worsted weight yarn with this pattern.) I used Opal yarn, Petticoat colorway. It’s a finer yarn than my last pair of tabi socks, so I altered the pattern a bit. Okay, so here’s my first foray into giving a knitting pattern. Camy’s top-down Tabi Socks I’m assuming you already know the basics of knitting socks. If you’re a beginner, here are some great tutorials: Socks 101 How to Knit Socks The Sock Knitter’s Companion A video of turning the heel Sock Knitting Tips Yarn: I have used both fingering weight and worsted weight yarn with this pattern. You just change the number of cast on stitches according to your gauge and the circumference of your ankle. Th

Camille's Writing Progress

Join my newsletter to get regular updates in your inbox!

Toilet seat cover

Captain’s Log, Supplemental Update August 2008: I wrote up the pattern for this with "improvements"! Here's the link to my No Cold Bums toilet seat cover ! Okay, remember a few days ago I was complaining about the cold toilet seat in my bathroom? Well, I decided to knit a seat cover. Not a lid cover, but a seat cover. I went online and couldn’t find anything for the seat, just one pattern for the lid by Feminitz.com . However, I took her pattern for the inside edge of the lid cover and modified it to make a seat cover. Here it is! It’s really ugly stitch-wise because originally I made it too small and had to extend it a couple inches on each side. I figured I’d be the one staring at it, so who cared if the extension wasn’t perfectly invisible? I used acrylic yarn since, well, that’s what I had, and also because it’s easy to wash. I’ll probably have to wash this cover every week or so, but it’s easy to take off—I made ties which you can see near the back of the seat. And

No Cold Bums toilet seat cover

Captain's Log, Stardate 08.22.2008 I actually wrote out my pattern! I was getting a lot of hits on my infamous toilet seat cover , and I wanted to make a new one with “improvements,” so I paid attention and wrote things down as I made the new one. This was originally based off the Potty Mouth toilet cover , but I altered it to fit over the seat instead of the lid. Yarn: any worsted weight yarn, about 120 yards (this is a really tight number, I used exactly 118 yards. My suggestion is to make sure you have about 130 yards.) I suggest using acrylic yarn because you’re going to be washing this often. Needle: I used US 8, but you can use whatever needle size is recommended by the yarn you’re using. Gauge: Not that important. Mine was 4 sts/1 inch in garter stitch. 6 buttons (I used some leftover shell buttons I had in my stash) tapestry needle Crochet hook (optional) Cover: Using a provisional cast on, cast on 12 stitches. Work in garter st until liner measures

Camy’s Worsted Cotton Comfortable Skirt with Lace Edging knitting pattern

I made my original Comfortable Cotton Skirt with a simple eyelet round at the bottom, but this one has a simple antique garter stitch lace edging, “Edging to Trim the Body and Sleeves” on page 43 of the book New Guide to Knitting and Crochet , published in 1847. You can download a free ebook copy of the book here . The edging was originally to trim a Baby’s Knit Body, but I have no idea what that is. :P If you do, please do leave a comment. I also changed the hip increases to 4 distinct darts rather than 8 sections, but if you prefer the hip increases from my original Comfortable Cotton skirt, you can substitute that. Like the original Comfortable skirt, this one is cotton for summer, and loose for casual wear. It has a little positive ease and is only slightly flared. The waist is drawstring rather than elastic so that I can loosen it on my fat days or after pigging out at my favorite restaurant. This pattern/recipe is for my size, but there are instructions at the bottom for

One-Skein Pyrenees Scarf knitting pattern

I got into using antique patterns when I was making the scarf my hero wears in my Regency romance, The Spinster’s Christmas . I wanted to do another pattern which I think was in use in the Regency period, the Pyrenees Knit Scarf on pages 36-38 of The Lady's Assistant for Executing Useful and Fancy Designs in Knitting, Netting, and Crochet Work, volume 1, by Jane Gaugain, published in 1840. She is thought to be the first person to use knitting abbreviations, at least in a published book, although they are not the same abbreviations used today (our modern abbreviations were standardized by Weldon’s Practical Needlework in 1906). Since the book is out of copyright, you can download a free PDF copy of the book at Archive.org. I found this to be a fascinating look at knitting around the time of Jane Austen’s later years. Although the book was published in 1840, many of the patterns were in use and passed down by word of mouth many years before that, so it’s possible these are

The Robe by Wes King

Captain’s Log, Stardate 01.07.2006 I’ve been developing the spiritual theme for this current project for a while, and I think I’ve finally nailed it down. This song has inspired me in my own walk, but then it occurred to me that it communicates the emotional theme for my WIP very well, too. The Robe by Wes King Anyone whose heart is cold and lonely Anyone who can't believe Anyone whose hands are worn and empty Come as you are Anyone whose feet are tired of walking And even lost their will to run There is a place of rest for your aching soul Come as you are For the robe is of God That will clothe your nakedness And the robe is His grace It's all you need Come as you are Anyone who feels that they're unworthy Anyone whose just afraid Come sinner, come and receive His mercy Come as you are For the robe is of God That will clothe your nakedness And the robe is His grace It's all you need Come as you are From the album: The Robe c1993 Emily Boothe, Inc. (BMI)/Careers-BMG Mus

Grace Livingston Hill romances free on Google Books

I wanted to update my old post on Grace Livingston Hill romances because now there are tons more options for you to be able to read her books for free online! I’m a huge Grace Livingston Hill fan. Granted, not all her books resonate with me, but there are a few that I absolutely love, like The Enchanted Barn and Crimson Roses . And the best part is that she wrote over 100 books and I haven’t yet read them all! When I have time, I like to dive into a new GLH novel. I like the fact that most of them are romances, and I especially appreciate that they all have strong Christian themes. Occasionally the Christian content is a little heavy-handed for my taste, but it’s so interesting to see what the Christian faith was like in the early part of the 20th century. These books are often Cinderella-type stories or A Little Princess (Frances Hodgson Burnett) type stories, which I love. And the best part is that they’re all set in the early 1900s, so the time period is absolutely fasci

Cleo’s Drawstring Purse knitting pattern w/ @KnitPicks CotLin

Kari Trumbo is one of the twelve authors who participated with me in the Christian Contemporary Romance anthology, Save the Date . Kari’s novella in the anthology is titled January Hope . In celebration, I wrote a knitting pattern for the lace drawstring purse used by Kari’s heroine, Cleo. (In case you missed it, here are the links for my interview with Kari part 1 and part 2 . Tomorrow I’ll post an excerpt of one of Kari’s other books, Better Than First .) This is a pretty and practical little bag used by the heroine Cleo in Kari Trumbo’s novella, January Hope . Knit in a cotton/linen blend yarn, it’s just large enough for a cell phone and a small wallet. In the book, Cleo’s bag was a coral shade, but the bag I knit here is a chocolate brown color. The lace pattern is the Double Rose Leaf stitch pattern originally published on page 195 in The Lady's Assistant, volume 2 by Mrs. Jane Gaugain, published in 1847. ( You can download a scanned .pdf of the book from Archive.

Ashlyn's Yoga Bag knitting pattern w/ @KnitPicks Dishie

Jaycee Weaver is one of the twelve authors who participated with me in the Christian Contemporary Romance anthology, Save the Date . Jaycee’s novella in the anthology is titled Braver With You . In celebration, I wrote a knitting pattern for the yoga mat bag used by Jaycee’s heroine, Ashlyn. Update 2022: The Save the Date anthology is now out of print, but Jaycee’s novella is available individually on Kindle! (In case you missed it, here are the links for my interview with Jaycee part 1 and part 2 , and an excerpt of one of Jaycee’s other books, Whatever Comes Our Way .) This yoga mat bag for Jaycee Weaver’s heroine, Ashlyn, is both pretty and practical. I made the base of the bag a little large, so that it will fit a variety of lengths of mat, and my husband (who does yoga every week) says that a larger base helps protect his mat a little better when he has to walk or bike with it to his yoga class. My husband’s mat was extra-thick so it was a slightly snugger fit than my o